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臨床心理士が面接で行う「臨床心理学」を基礎とした相談・支援の方法
箱庭療法は、セラピストが見守る中、クライエントが自発的に、砂の入った箱の中にミニチュア玩具を置き、また砂自体を使って、自由に何かを表現したり、遊ぶことを通して行う心理療法です。
通常、箱庭療法だけを独立して行うことはなく、言語的面接や遊戯療法のなかで、適宜用いられる方法です。
この療法では、砂やミニチュア玩具のイメージを活用してアイデアを広げ、上手下手ではなく、具体的な現実生活に近い表現から抽象的な非現実的な表現まで可能です。よって、言葉にならない葛藤、イメージを表現しやすいのです。
また、意識していることだけでなく、気がついていなかった自分の心身の状態や動きが直接的に感じられ、自分の心の中との対話・対決へと通じ、自己理解と人格的変容が促されます。
子どもから高齢者まで、自己啓発の目的から神経症、心身症、パーソナリティ障害などにみられる心理的課題まで、幅広く用いられていますが、実施については、クライエントとセラピストと相談しながら進めます。